vol.06

「何も気にしなくていい。それが私にとって一番の贅沢です」

I・Mさん

弁護士として国内外を飛び回り、週末も分刻みで予定が埋まることが多い日々。そんな忙しい生活の中で、Iさんは「自分で休む環境を用意しないと、気持ちが切り替わらない」状態が続いていたという。NOT A HOTELとの出会いは、そんなIさんにとって「何もしない時間の価値」を改めて教えてくれるものだった。親しい仲間との共同購入という形で〈AOSHIMA〉と〈KITAKARUIZAWA〉を所有するIさんに、NOT A HOTELがもたらした生活の変化について話を聞いた。

「管理」からの解放と、自分に戻るための場所

購入のきっかけは、信頼する知人からの紹介だった。その知人自身がNOT A HOTELを所有し、家族とともに利用していたことが大きかったという。 「単なるセールストークではなく、実際に使っている方の体験談を聞けたのが大きかったですね。経済合理性の観点もありましたが、それ以上に実感を持って素晴らしさを話してくれたことに、確かな説得力を感じました」 実際に利用することで、その直感はすぐに確信へと変わった。 「空間の素晴らしさもさることながら、一般的な別荘のように自分で管理や掃除をする必要がなく、いつ訪れても整っている。私のように管理に労力を割きたくない人間にとって、これほどありがたい環境はありませんでした」

Iさんは、価値観の近い仲間との共同購入を選択した。経済的な余裕だけでなく、休み方や余暇の時間に対する考え方が近いことが重要だったという。 「みんないつも忙しく働き続けている人たちですが、休暇にはモードを切り替えて、家族や親しい人と静かに過ごしたいという感覚は共通していました。体が元気で、ちゃんと楽しめるうちに好きなことに時間を使いたいよね、というのも一致していましたね」

水平線と溶け合う、唯一無二の開放感

Iさんの滞在中の過ごし方は、驚くほどシンプル。チェックインから翌朝まで、ほとんど外に出ないことも珍しくない。風呂やプールでのんびりと過ごし、見逃していた映画を大画面で観る。仕事を持ち込むこともあるが、それすらも快適だという。 「自宅にいると、どうしても行き届いてない部分が気になってしまう。NOT A HOTELで、誰にも邪魔されない静かな時間を過ごすことが、今の私にとって一番の贅沢なんです。ベッドルームやダイニングテーブル、あるいはソファ。どこにいても自然に作業ができるよう、電源の配置まできちんと考えられていることに感動しました。その時の自分に合った居場所を選べるのがいいですね」

特に気に入っているのが、〈AOSHIMA〉の「SURF」と「CHILL」だ。 「それまで青島を訪れたことはなかったのですが、NOT A HOTELをきっかけにすっかり心を掴まれました。穏やかな気候、目の前に広がる海、そして新鮮な食材を使った料理。この土地の自然の豊かさに触れ、魅力を実感しました。空間で言えば、SURFの広すぎない空間による絶妙な居心地のよさと、隣のガーデンと繋ぐことで、家族でゆったりと使える点が気に入っています。一方のCHILLは、何も遮るものがない窓からの景色と、プールの一体感が気に入っています。プールの延長線上に海があり、まるで水平線とつながっているような感覚。格別な開放感でした」

子供たちに残したい、本物に触れる記憶

この日も娘さんとの滞在を楽しんだIさん。家族にとってもNOT A HOTELで過ごす時間は”特別な日常”となっている。 「子どもたちもとても気に入っています。大学生になった娘が友人同士で泊まった際も、本当に楽しそうに過ごしていて。ここでの体験が、彼女たちの記憶や感覚にしっかり刻まれているのだと感じました」 一方で、その“質の高さ”が自然と基準になっていることに気づかされた出来事もあったという。 「娘が友人たちとNOT A HOTEL以外の場所へ旅行に出かけた際、“いつもの旅行と違った”と言っていて。多感な時期に質の高いものに触れられるのは本当に貴重な経験だと思う一方で、彼女にとって滞在先の基準がNOT A HOTELになっているのだと実感しました」 だからこそIさんは、ここで過ごす時間の意味を丁寧に伝えるようにしている。 「素晴らしい体験を当たり前にするのではなく、“特別なもの”として受け取ってほしい。だからこそ、ここで過ごす時間がどれだけ恵まれたものか、きちんと言葉にして伝えるようにしています」 特別な体験を家族に贈ること。その価値を次の世代へと手渡していくこともまた、IさんにとってNOT A HOTELを選ぶ意味のひとつだ。

整えられた道具が、時間の質を高める

室内に並ぶ家具、食器やグラス、カトラリー、アメニティなども、Iさんが一目置いている理由の1つだ。 「どの拠点にいっても、物の配置がおおよそ共通しているので使い勝手が良いですね。引き出しを開けた時の整然とした美しさも気持ちがいい。食器やグラスも使うことを前提に自然と手が伸びる配置になっていて、“とりあえず置いた”感じが一切ないんです」 どれも主張しすぎることはないが、手に取れば質の良さが伝わる。細かいところまで整っているからこそ、余計なことを考えずに“何もしない時間”に集中できると語る。

自ら時間を組み立てられる自由

Iさんにとって「自分だけの時間を手に入れられる場所」であるNOT A HOTEL。だがそれは、単に一人になることではなく、自分の意志で時間を組み立てられる自由を意味する。 「この時間は静かに過ごしたい、この時間は家族と向き合いたい。そうやって誰にも邪魔されず、自分だけの時間をデザインできることが、今の私に必要なんです。無人チェックインによって完全非対面で完結する体験も貴重ですね。プライバシーが守られ、望めば誰にも会わずに過ごせる。この何もない時間こそが、今の私にとって一番の贅沢です」

STAFF

Text: Yuji Kuramochi

Photo: Ichi Nakamura (Nowhere)

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