
vol.04
「NOT A HOTELと共に育つことは、親から子へ贈る最高のプレゼント」
小池藍さん、淵高晴さん夫妻
ベンチャー投資ファンドの代表を務める傍ら、アートナビゲーターとしても活躍する小池藍さん。NOT A HOTELの創業時から出資する一方、〈AOSHIMA〉の「SURF」や〈SETOUCHI〉を夫の淵高晴さんと所有し、二人のお子さんたちと頻繁に利用している。出資者・オーナーそれぞれの立場で感じているNOT A HOTELの魅力とは何だろうか。
NOT A HOTELを通じて知る日本の魅力
2020年4月の創業間もない頃に、当時のTwitterで目にしたNOT A HOTELの構想。まだ具体的なアイディアが決まっていない段階だったが、小池さんはその投稿を目にして今すぐにでも買いたくなったという。しかし、まだ購入できる物もなかったことから出資することを決意。22年10月に〈AOSHIMA〉がプレオープンした際、株主として現地を訪れ、空間の素晴らしさに夫妻で感激して購入を決意した。夫の淵高晴さんは当時を次のように振り返る。 「実は宮崎を訪れるのはお互い初めてだったんです。空港を降りた瞬間に、アメリカ西海岸のような気候と穏やかな雰囲気に心を掴まれました。何より今まで泊まったことのないクオリティに、妻と“これは絶対に欲しいね”とその場で購入を決めました。インテリアや一つひとつの家具の好みが我々と似ていて、細部への徹底したこだわりにはNOT A HOTELの美学を感じました」(淵さん)

建築やアートの愛好家としても知られる小池さん。夫妻は、瀬戸内海・佐木島に建築家ビャルケ・インゲルス率いるBIGが設計した〈SETOUCHI〉を追加購入し、2026年の完成を今から心待ちにしている。 「次々に出てくる建築家のラインナップがとにかくすごくて。BIGによるプロジェクトが発表された時は、私の想定をはるかに超えて会社が成長していることを感じ、投資家としても期待しかありませんでしたね。これからもっと世界に対して日本のラグジュアリービジネスを体現し、日本の知られざる地の魅力を届けていくんだろうなと思いましたし、世界中の方がNOT A HOTELを通じて日本を見るってすごく素敵じゃないですか。さらにユーザーとして快適さを感じているのは、様々な建築家やデザイナーが関わりながらも、NOT A HOTELの世界観や仕様が共通していること。どの場所にいっても、物の配置などおおよそ見当がつくので使い勝手が良いですね」(小池さん)

別荘とホテルの良いとこ取り
〈AOSHIMA〉の完成時から頻繁に足を運び、宮崎の土地の魅力を知るにつれてますます愛着が深まっているという夫妻は、 “連泊”がおすすめだと口をそろえる。 「NOT A HOTELはやはりホテルというより別荘。自分にとっての別荘は一泊して帰るのではなくそこに“住む”という感覚に近いので、最低4泊はして、とにかく何もせずにゆっくり過ごしたい。今では近所にも顔馴染みのお店ができて挨拶を交わしたり、もはや宮崎は第二の地元になっています。実家より断然足を運んでいますね(笑)」(淵さん) 小さな子どもと連泊する際に重宝しているのが、キッチンをはじめ、食器洗浄機や冷蔵庫、洗濯機などの家電類。ホテル並みに充実したサービスもストレスフリーで過ごせる重要なポイントだそう。 「日常生活に対応した家電類が用意されているので、自宅と同じように過ごせます。子どもたちの食事は事前に送って冷凍庫に保存してもらい、電子レンジで解凍するだけ。こうしたちょっとしたことは案外ホテルだと難しいですよね。それに自宅や別荘とは違って、寝具やタオル類の交換、ゴミの処理なんかはホテルのサービスと同じ。まさに両方の良いとこ取りです」(小池さん)
家族がくつろぐ部屋で、出来立てのおいしい料理を食べられる
趣味で全国の有名店を食べ歩くなど、食通の夫妻が滞在の度に一番楽しみにしているのが、専属シェフによる部屋でのプライベートディナー。開業時からNOT A HOTELの食体験を支える藤井智哉シェフをはじめ、拠点のシェフたちの料理の腕前を絶賛する。 「小さな子どもがいると行けるお店が限られますし、周囲のお客さんたちにも気を遣う。しかも食べさせている間に料理が冷めてしまうなんてことも。ここだと子どもたちの食事を先に済ませて目の届く範囲で遊ばせつつ、自分たちはルームウェアを着てくつろぎながら熱々の出来立てを食べられます。しかも提供されるのは、全国から取り寄せた最高の食材を使った絶品の料理。こんなに贅沢なことはありません。みなさんに絶対に経験してほしいですね」(淵さん)
都会での忙しい日常から逃れ、海を眺めながら親子一緒に穏やかに過ごす。ここを訪れると、一日の時間の流れの感じ方がまったく違うという。 「子どもたちはここに来ると朝日と共に起きて、日が沈んで暗くなると自然と眠る。そういうのがとても良いなと。生後間もない頃から滞在している2歳の息子は“ここは僕の家だよ”とよく口にしています(笑)。NOT A HOTELと共に成長していけることは、まさに親からの最高のプレゼント。これからもここでの素敵な経験が、子どもたちの記憶と感覚に刻まれていくと思います」(小池さん)
STAFF
Text: Kiyo Sato
Photo: Kanta Nakamura(NewColor inc.)