NOT A HOTEL

モジュールによって緻密に計算された日本の木造建築。その規則性に宿る美しくリズミカルな構成を、現代の鉄骨造で再現。柱間隔を広げた4×4mのグリッドは、より開放的で自由度の高い空間をつくり出す。

高床式のつくりは、数寄屋建築の名作「桂離宮」や丹下健三の成城にあった自邸にも見られる建築様式。2階居住部分からの眺望と、建築と森をシームレスにつなぐ多目的なピロティを確保し、豊かな住空間を創出する。

建築の骨格を成すのは、鉄板を溶接して角を出し、木材のように見立てた細い柱。２階に360度設けたデッキや屋根の形状と調和しながら、北軽井沢の森にそっと浮かび上がるような浮遊感を演出する。

開放的な1階とプライベートな生活空間である2階をつなぐ吹き抜けには、片側だけで支えられた階段が軽快に連続。面になる要素を最小限に抑えた空間構成が繊細な構造美を引き立て、心地よい緊張感と高揚感が生まれる。

和室

お茶をたてるための炉を完備した和室では、一連の所作を通じて日常生活では得られない美意識を体感したり、心を整えたり、茶の湯を楽しむことも。複数人で利用する際の寝室としても活用でき、柔軟な使い方が可能。

シアター

ピエール・ポランの「Dune sofa」に身を預け、豊かな音響と映像に包まれる、映画や音楽を最大限に楽しむための空間。レコードプレーヤーや片山氏がセレクトしたレコードも用意している。

書斎

ミッドセンチュリー期のワークスペースをイメージし、収納や電源設備を設けたオリジナルデスクを制作。他の部屋とは対照的な赤色のカーペットが、気持ちの切り替えを促す。

ベッドルーム

マスターベットルームと趣を変えた特別な寝室は、ハリウッドツインやツインベッドとして使用可能。家族や友人などの複数ファミリーでの宿泊にも最適で、さまざまな滞在シーンに合わせて自在にアレンジできる。