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vol.03
History of MINAKAMI
みなかみの過去・現在・未来
『NOT A HOTEL MINAKAMI』の舞台となる群馬県利根郡みなかみ町。歴史ある温泉地、スケール感ある大自然に恵まれたこの地域がこれまでに辿ってきた歴史と、これからやってくるであろう未来。 写真提供:みなかみ町観光協会
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みなかみ町にはいくつもの表情がある。遥か遠く太平洋まで注ぐ利根川源流域ならではの栄養豊富な水質。まるで映画のセットのような水上駅周辺の景色と、豊かな泉質を楽しめる歴史ある温泉旅館の数々。谷川岳の登山や渓流でのラフティングなど、近年はアウトドア需要もますます高まっており、冬には大勢のスキー客も訪れる。 町名の由来のひとつは、歌人・若山牧水が著した随筆『みなかみ紀行』。1885年、九州・宮崎県に生まれ、旅と酒を愛したこの歌人は、43年間の生涯の中で2度もこの地を訪れたという。
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歌人も愛した土地、みなかみ
『みなかみ紀行』は、牧水が上州(現在の群馬県エリア)を巡る旅を記した紀行文。利根川源流を目指して歩き、温泉を巡り、土地の人との会話を楽しみ、時に酒を嗜む様子が綴られている。水の源を辿る。その目的を牧水は「私は河の水上といふものに不思議な愛着を感ずる癖を持つてゐる。一つの流に沿うて次第にそのつめまで登る。そして峠を越せば其處にまた一つの新しい水源があつて小さな瀬を作りながら流れ出してゐる、といふ風な處に出會ふと、胸の苦しくなる樣な歡びを覺えるのが常であつた。」と表現している。 平成17年に旧・月夜野町、水上町、新治村が3町合併した際に、この紀行文が由来の一つとなって現在の「みなかみ町」が誕生。「町名は公募で決まりましたが、最も多かった案がこの”平仮名の”みなかみでした」と話すのはみなかみ町観光協会の木村崇利さん。「現在のみなかみ町は、日本屈指のガラス工場があったり月にちなんだ文化が豊かな月夜野町、温泉観光地として栄えてきた水上町、豊かな歴史やフルーツ狩りなど豊富な農作物で知られる新治村という3エリアの特徴を兼ね備えた地域となっています」。
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温泉地としての発展
牧水がみなかみを旅した時代から、温泉は切っても切り離せない要素の一つだ。元来、温泉地として知られていたが、昭和6年に国鉄上越線が開通すると、水上温泉は隆盛を迎える。「首都圏の奥座敷」と呼ばれるようになり、関東からの温泉客が増加。さらに戦後、景気が上向いてくると社員旅行をはじめとした団体客も訪れるようになり、旅館の大型化が進み歓楽街が形成され、活況の様相を呈した。 みなかみが温泉地として人気を博したのは、アクセスの良さだけでなく、泉質も大きな理由の一つだ。一軒宿の秘湯や渓谷沿いの露天風呂などバリエーション豊かなロケーションに、硫酸塩泉や弱アルカリ性など効能の異なる泉質。「みなかみ18湯めぐり」と評されるのも納得だ。「体にあったお気に入りの泉質を見つけて、何度も通ってくる方もいらっしゃいます」と木村さん。まさに「湯治」のあり方と言えそうだ。
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そして旅のディスティネーションへ
歴史あるこの地が「みなかみ町」としての新しいスタートを切ってから18年。この地を訪れる理由や目的はより多様なものになってきた。ラフティングやSUPといったウォーターアクティビティの需要も高まっている。利根川の水流や切り立った地形から、みなかみは世界的に見てもハイクオリティなアウトドア資源を抱えており、欧米やオセアニアからこの地を目指してやってくる人々も多い。夏の時期、月夜野地域でのホタル観賞。谷川岳への登山。2017年にはユネスコエコパークとして認定された、豊かな生態系。パウダースノーを求めてやって来るスキー客。旅行先の候補のひとつではなく、みなかみを訪れたい。そんな人が着実に増えてきている。 都心からのアクセスも良好なため、2拠点生活の候補としても現実的だ。「例えば金土日月と週のうち4日間を自然豊かなみなかみで過ごして、火曜の朝に東京へと移動する。そんな暮らしをしている方も実際にいらっしゃいます。そうして行き来しているうちに、いつの間にか自分にとってのオアシスや、第2の故郷のように感じてくる。まさにただいま、おかえりと言い合えるような関係性ですね」と話す木村さんの表情は明るい。
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NOT A HOTEL MINAKAMI購入申し込み
TOJI
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STAFF
EDIT・TEXT
PHOTO
SPECIAL THANKS
Tomoki Nakamuta
Yuka Ito(Newcolor inc)
みなかみ町観光協会