2023 SUMMER
東京から車で2時間の山の上。
利根川の源流となる美しい水源と
歴史ある温泉に恵まれた
群馬最北端の水の都、みなかみ。
360度の山並みを望む山頂で
ガラス越しに眺める雪景色。
日常からひっそりと距離を置き
山々に癒され湯治する
現代の小さな森の家。
壮大な山々が視界を占有する山頂に佇む7つの独立したヴィラ。2つのベッドルームとシャワールーム、専用駐車場のある1階と、露天風呂を主役にリビングダイニングが隣接する2階で構成された、150平米の空間が広がります。
洞穴のような空間の中に、二重に建てられたガラスの家が魅力のリビングダイニング。暖をとりながらも、圧巻の渓谷美を余すことなく楽しめます。食事をするときも、休むときも、移りゆくみなかみの山景色を存分に味わうことができます。
天然温泉の露天風呂は、山々とひと続きに繋がるような幅16mのインフィニティースパ。疲れた身体を芯から癒す、自分だけの湯治場です。サウナや水風呂までもが風景と繋がります。春や秋にはリビングルームのガラス扉を全開にして、自然と限りなく繋がる開放感を楽しみ、夏や冬は快適な温度を保って外を眺める。一年を通して自然と自由に触れ合うことのできる空間です。
テラスの奥にはプライベートサウナを完備。ほの暗い個室のガラス窓で切りとらえれた水面の揺らぎと渓谷の眺めは格別です。体を温めたあとはテラスに寝転び外気浴。開放的な自然と繋がりととのう時間を過ごせます。
※建物のパースはコンセプト段階のものであり、実際の建物や周辺環境など変更になる場合があります
建築家
谷尻 誠
Makoto Tanijiri
1974年 広島生まれ。2000年建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICE設立。2014年より吉田愛と共同主宰。広島・東京の2ヵ所を拠点とし、インテリアから住宅、複合施設まで国内外合わせ多数のプロジェクトを手がける傍ら、穴吹デザイン専門学校特任講師、広島女学院大学客員教授、大阪芸術大学准教授なども勤める。近年「絶景不動産」「tecture」「社外取締役」「toha」「DAICHI」をはじめとする多分野で開業、事業と設計をブリッジさせて活動している。
吉田 愛
Ai Yoshida
建築設計事務所SUPPOSE DESIGN OFFICE。2000年設立。谷尻誠と共同主宰。広島・東京の2ヵ所を拠点とし、住宅、商業空間、会場構成、ランドスケープ、プロダクト、インスタレーションなど、国内外で幅広い分野のプロジェクトを多数手がける。
最近では、東京事務所併設の「社食堂」、「BIRD BATH & KIOSK」「絶景不動産」を開業するなど活動の幅も広がっている。2021年、新たに空間の企画やディレクション、インテリアスタイリングを事業の核とする「etc inc.」を設立。
House T
2020年に完成した、谷尻が自ら設計した自邸。照明を抑えることで、NOT A HOTEL NASUでも提案した「暗さ」のある空間を実現。荒々しい質感のコンクリートに囲まれた100㎡の空間にはほぼ仕切りはなく、「洞窟のような場所」が完成した。空調は用いず、夏は天井に配したパイプに冷水を通し涼を、冬は床下に温水を流し暖炉の火で暖をとる。谷尻が幼少期を過ごした町家の原風景を、現代の技術によって心地よく再現したような空間が生まれた。
Photo : Toshiyuki Yano
千駄ヶ谷駅前公衆トイレ
首都高速道路高架と地下鉄国立競技場駅の間に位置する、まったく新しい公衆トイレ。高さ7.5mのコンクリートの立方体から成り、4周の外壁は50cm浮いている。この「大きな気積と浮いた壁」により、従来の公衆トイレがもつ閉塞感や不安感といった印象を払拭。屋根のスリットから差し込む光は、季節や時間帯によって異なる顔を見せる。また洗面は男女が共有できるよう中央に配置するなど、多様性を尊重する現代の価値観も体現している。
Photo: Kenta Hasegawa